どうしたJSR!?TOBの行方は?

TOB延期 株式・為替

ここ数日、株価が続落

ここ最近、JSR(銘柄コード 4185)の株価が冴えない。

当初表明したTOBの開始時期は2023年12月下旬だったため、TOB開始決定の発表をにらんで11月21日から順調に株価が上がっているところだった。いよいよ発表かと期待が高まっていたが、、、

期待に反し12月に入り大きく下落、また従来の水準へ。

引用元:Yahooファイナンス

TOB価格4,350と現在の価格3,988円(12/6終値)との差は362円、実に9.1%の利益になる計算だ。当初表明を信じておよそあと1か月でTOBだと考えれば、年率換算で108.9%にもなるすごい案件なのだが。。。

元々、JICC-02株式会社からTOB実施の旨が発表されたのは2023年6月26日。JICC-02って何の会社?と思うが、この会社はJICキャピタル株式会社の100%子会社だ。さらにこのJICキャピタルはあの株式会社産業革新投資機構(以下、JIC)の100%子会社である。さらにJICの大株主は誰かというと、日本の財務大臣(保有割合96.19%)となっていて、要はほぼほぼ国ということなのだ。

つまり国が半導体産業を国策として保護&支援しようという意図が読み取れる。僕は株式投資の格言である「国策に売りなし」を信じて今3,000株ほどJSR株式を保有している。時価にして1,200万円ほどなので、僕からするとけっこうな割合の資金をこのJSRさん(もといJICさん)に懸けているのである。

なぜ株価が上がらないのか?

国策案件にもかかわらず株価が冴えないのは、各国の競争法(日本でいう独占禁止法)の承認手続きが必要というのが大きな理由となっている。各国といっても一番厄介なのが中国で、審査手続きがなかなか完了しないことがあるらしい。

過去には住友商事・KDDIによるJ-COM株のTOBが延期となったり、ENEOSホールディングスの完全子会社であるJX金属によるタツタ電線のTOBも発表から1年が経つが、いまだに開始の目途がたっていない状況である。

予定通り開始になるか延期となるかは現時点では全く読めないが、株価の動きをみてると延期と読んでいる投資家が多いのかもしれない。いずれにしてもそろそろ何かしらの発表があると思うので、いつでも動けるようチェックを欠かさずにいよう。

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