またJICが半導体関連企業を買収!

JIC_TOB3 株式・為替

JICとは?

JICは「Japan Investment Corporation」の略称で、日本語での会社名は「株式会社産業革新投資機構」といいます。

旧産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法(産業再生法)(⇒現在の産業競争力強化法)に基づき設立された官民出資の投資ファンド(形態は株式会社)ということですが、前回記事「どうしたJSR!?TOBの行方は?」で記載したように出資の96%超が財務大臣なのでもうほぼ日本国、と考えていいかと思います。

そんなJICがJSRに続き、またもや半導体関連企業である新光電気工業(6967)を買収するかもしれない、というニュースが飛び込んできました。

新光電気工業(6967)とは

新光電気工業(6967)は、東証プライム上場企業で、半導体用リードフレームやフリップチップパッケージなどの設計・製造・販売を手掛ける会社です。富士通が株式の50%を保有しており、同社の連結子会社となっています。

親会社の富士通が12月12日に開いた取締役会において、保有する新光電気工業のすべての株式をJIC側に売却する内容の基本契約締結を決議したそうです。また、同日にJIC側もオフィシャルサイト上で「新光電気工業株式会社に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」をリリースしています。

同社のお知らせを見ると、今回はJICキャピタル系列のファンドがJICキャピタルの100%子会社であるJICC-004株式会社の株式を買い取り、その後JICC-004はDNP(大日本印刷)、三井化学などにも第3者割当増資を行うようです。

引用元:新光電気工業株式会社に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ

最終的にはこのJICC-004が新光電気工業株式の100%を取得するようです。

JSRはどうなった?

さて、ここで気になるのが同じくJIC系列のJICC-02株式会社が12月下旬を予定しているJSR株式のTOB(公開買付)の行方です。

今回の新光電気工業もJSRと同様に中国をはじめとする各国の競争法の届出手続きが必要になるそうです。JICは日の丸半導体の復権について国を挙げて取り組もうとしているのだと思いますが、僕の勝手な予想では第1弾となるJSRの案件は勝算(中国の競争法をクリアできる)が出てきたので第2弾を実行に移す段階にこれたのかなと思います。

当初予定どおり12月下旬にTOBが開始されるためには、今週若しくは来週中にもTOB開始のプレスリリース発表があるはずなので、今週・来週は動向を常にチェックしていきたいと思います。

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